「先進国の食事は全く不自然でひどいものになっていた。
そのことに誰一人として気づかなかった。
しかも、こんな内容の食事が、先進国に多いがんも心臓病も糖尿病も生んでいた。
われわれは即刻食事の内容を改めねばならない……」
1977年、アメリカが国を挙げて調査した結果が発表されました(マグガバン報告)。
病気の増加にともなう医薬品の増加、検査の過多等による医療費の高騰等で医療費が膨れ上がり、医療費をおさせるために行った調査です。アメリカでは衝撃が大きかったのにも関わらず、日本では全く無視されたそうです。食材や農産物の成分、また農産物を生産する過程、農産物の生まれる土壌や環境によって成分や栄養が大きく変化する事はあまり知られていません。
善玉菌の活動しやすい腸内環境を作る事が、病気を治療する第一歩です。
収穫量や、売り上げの目標から逆算し、必要な分肥料を与え、病害を農薬で抑え、バランスの崩れた農産物を育てる今の方法からは体に良い農産物は生まれるのでしょうか。
植物も、炭素化合物(セルロース、糖など)の比率が高いと分解されにくく、窒素化合物(窒素、タンパク質)が多いと病害に弱くなる傾向があった。
人の腸内でも、発酵が糖類主体の分解であるのに対し、腐敗はタンパク質主体の分解。これらの菌活動が腸内で起こっている。
人間は不健康な腸だと窒素残留物(偏った肉食や添加物)が多く、便通異常が起こり老廃物が出しにくくアレルギーや免疫力の低下、発がん等々を引き起こす事になります。
バナナの様な排泄物が出るくらいが体に良いのです。
野菜や食べ物の延長線上が、人間の体です。
食物繊維は人の腸内で善玉菌のエサに、植物繊維は土壌の中で、土壌生物のエサになります。
食物繊維は人が食べられる範囲の植物繊維と言っても間違いはないと思います。
なんと土の中でも、人の体でも食物繊維は一定量合った方が、「生き物の活動が良い方に傾いている」のです。
人の腸内は食物繊維があれば、悪い成分や排せつも良好で、善玉菌が活動しやすくなり、ドーパミンやセロトニンといった幸せ物質の前駆体ができやすくなります。
土壌に植物繊維(食物繊維)があれば、病害の発生を抑える微生物や小動物が活動しやすくなります。これは偶然の出来事なのでしょうか。
腸内の記事はこれらの書籍を参考に書いています。詳しくは購入してご一読下さい。
人の健康は腸内細菌で決まる! 善玉菌と悪玉菌を科学する 光岡知足著。2013年8月10日 初版 第2刷発行。
腸内革命 腸は、第二の脳である 藤田紘一郎著。2013年9月20日 初版 第12刷発行。
食養生で病気を防ぐ 鶴見隆史 著。2013年9月15 日 初版 第1刷発行。